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リスク管理ガイド

売掛先が倒産したらどうなる?償還請求権とファクタリングの安全性

ファクタリング利用中に売掛先が倒産した場合のリスクと対処法。償還請求権の有無で結果が大きく異なります。

売掛先倒産時の2つのシナリオ

ファクタリング利用中に売掛先が倒産した場合の結果は、契約の種類によって大きく異なります。

ノンリコース(償還請求権なし)の場合

正規のファクタリング契約(ノンリコース)では、売掛先が倒産して売掛金が回収できなくなっても、利用者に返金義務は一切ありません。倒産リスクはファクタリング会社が負担します。利用者は既に受け取った買取代金をそのまま保持でき、追加の支払いを求められることはありません。

リコース(償還請求権あり)の場合

償還請求権ありの契約では、売掛先が倒産して売掛金が回収できなくなった場合、利用者がファクタリング会社に買取代金を返金しなければなりません。これは実質的には「融資」に近い形態であり、正規のファクタリングとは異なります。このような契約は貸金業登録が必要であり、無登録で行っている場合は違法な可能性があります。

償還請求権(リコース)とは

償還請求権とは、ファクタリング会社が売掛金を回収できなかった場合に、利用者に対して買取代金の返還を請求できる権利です。

項目ノンリコース(償還請求権なし)リコース(償還請求権あり)
売掛先倒産時利用者に返金義務なし利用者が返金する義務あり
リスク負担者ファクタリング会社利用者
法的性質債権の売買(合法)実質的な融資(貸金業登録要)
手数料の傾向やや高い(リスク分を含む)低い場合がある

重要:リコース型のファクタリングは、法的には「融資」に該当し、貸金業登録が必要です。登録なしにリコース型ファクタリングを行っている業者は違法業者の可能性があります。

契約時の確認ポイント4つ

ファクタリング契約を結ぶ際に、売掛先倒産リスクに関して確認すべきポイントです。

1

契約書に「償還請求権なし(ノンリコース)」と明記されているか

契約書に償還請求権がないことが明確に記載されているか確認します。曖昧な表現や記載がない場合は、ファクタリング会社に確認してください。

2

売掛先の倒産時の取り扱いが明記されているか

売掛先が倒産した場合の処理方法が契約書に具体的に記載されているか確認します。「利用者に返金義務はない」旨の記載があるか確認しましょう。

3

遅延損害金や違約金の条項がないか

売掛先の支払い遅延時に利用者に遅延損害金が発生する条項がないか確認します。このような条項がある場合は、実質的なリコース契約の可能性があります。

4

担保や保証人を求められていないか

正規のファクタリングでは担保や保証人は不要です。これらを求められる場合は、ファクタリングを装った融資(闇金融)の可能性があるため注意してください。

倒産リスクへの備え方

取引先を分散する

特定の取引先に売上が集中しないよう、取引先を分散させましょう。1社の倒産で経営が危機に陥るリスクを軽減できます。

信用調査を定期的に行う

主要取引先の信用情報を定期的にチェックしましょう。帝国データバンクや東京商工リサーチの信用レポートを活用すると効果的です。

保証型ファクタリングを活用する

売掛金の未回収リスクに備えたい場合は、保証型ファクタリング(売掛金の保証サービス)の利用も検討しましょう。

取引信用保険に加入する

損害保険会社が提供する取引信用保険に加入すると、売掛先の倒産時に保険金が支払われます。大口取引先がいる場合は検討に値します。

保証型ファクタリングとの関係

売掛先の倒産リスクに特化した保証を提供するのが「保証型ファクタリング」です。通常の買取型ファクタリングとの違いを確認しましょう。

項目買取型(通常)保証型
目的売掛金の早期資金化売掛金の未回収リスク保証
資金化のタイミング即日〜数日倒産発生時に保証金支払い
コスト手数料2%〜20%保証料1%〜5%

売掛先倒産時の実際の対応事例

ファクタリング利用中に売掛先が倒産した場合の実際の対応事例を紹介します。

事例1:ノンリコース契約で安全に対処

業種:IT業(法人)

状況

取引先A社(中堅企業)への売掛金300万円をファクタリング。ファクタリング契約から1ヶ月後にA社が民事再生法を申請し、売掛金の回収が不能に。

結果

ノンリコース(償還請求権なし)の契約だったため、利用者に返金義務は一切発生せず。既に受け取っていた買取代金270万円(手数料10%差引後)をそのまま保持できた。ファクタリング会社がA社の破産管財人に債権届出を行い、回収を試みた。

事例2:リコース契約でトラブルに

業種:製造業(法人)

状況

取引先B社への売掛金500万円をファクタリング。手数料の安さで選んだ会社と契約したが、契約書に「償還請求権あり」の条項があった。B社が倒産し、ファクタリング会社から450万円の返金を求められた。

結果

契約書に記載されている以上、法的には返金義務がある。弁護士に相談した結果、分割払いで和解。本来のファクタリングはノンリコースであり、リコース契約は「貸金業」に該当する可能性があるとの助言を受けた。

教訓:契約前に必ず「償還請求権の有無」を確認してください。手数料の安さだけで選ぶと、リコース契約に縛られるリスクがあります。

売掛先の倒産兆候チェックリスト

取引先の倒産リスクを早期に察知するためのチェックリストです。

支払い遅延が増えている:従来は期日通りに支払っていた取引先の入金が遅れるようになった場合、資金繰りが悪化している兆候です。

値引き交渉が急に増えた:取引先から急に値引き要求が増えた場合、コスト削減を図っている=経営が苦しくなっている可能性があります。

経営陣・担当者が頻繁に変わる:経営陣の交代や担当者の異動が頻繁に起きている場合、社内で問題が発生している可能性があります。

業界全体が不況:取引先の属する業界全体が不況に陥っている場合、連鎖倒産のリスクが高まります。

噂や報道が出ている:取引先の経営不振に関する噂や報道があれば、信用調査機関の情報を確認し、取引条件の見直しを検討しましょう。

よくある質問

ファクタリングを利用中に売掛先が倒産したら、お金を返す必要がありますか?
ノンリコース(償還請求権なし)のファクタリング契約であれば、返金する必要はありません。売掛先の倒産リスクはファクタリング会社が負担するため、利用者に返金義務は生じません。ただし、リコース(償還請求権あり)の契約の場合は返金を求められます。契約時に必ず確認してください。
償還請求権とは何ですか?
償還請求権とは、売掛先が売掛金を支払わなかった場合に、ファクタリング会社が利用者に買取代金の返金を請求できる権利です。この権利がない契約を「ノンリコース」、ある契約を「リコース」と呼びます。正規のファクタリングは原則ノンリコースであり、リコース型は貸金業に該当する可能性があります。
すべてのファクタリング会社がノンリコースですか?
正規のファクタリング会社はノンリコース(償還請求権なし)を基本としています。ただし、一部の悪質な業者はリコース型の契約を結ばせようとします。契約前に必ず償還請求権の有無を確認し、リコース型の場合は契約を避けることをおすすめします。
売掛先の倒産リスクを事前に確認する方法はありますか?
帝国データバンクや東京商工リサーチなどの信用調査機関で売掛先の信用情報を確認できます。また、売掛先の支払い遅延が頻繁に発生している場合は倒産リスクが高い兆候です。ファクタリング会社も審査時に売掛先の信用力を調査しますが、自社でも確認しておくと安心です。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングで倒産リスクの扱いは異なりますか?
どちらもノンリコース契約であれば、売掛先の倒産時に利用者に返金義務はありません。ただし、3社間ファクタリングでは売掛先が直接ファクタリング会社に支払うため、ファクタリング会社が倒産の兆候を早期に察知しやすいメリットがあります。2社間では利用者経由で回収するため、利用者が入金を遅延させるリスクも加味されます。

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