知識ガイド
保証型ファクタリングとは?
買取型との違い・手数料・活用シーン
売掛先の倒産リスクに備える保証型ファクタリング。買取型との違い、保証料の相場、活用シーンを解説します。
保証型ファクタリングとは
保証型ファクタリングは、売掛先が倒産や経営破綻によって売掛金を支払えなくなった場合に、ファクタリング会社が保証金を支払うサービスです。売掛金の早期資金化ではなく、未回収リスクへの備えが目的であり、いわば「売掛金の保険」です。
保証型の仕組み
1. 利用者がファクタリング会社に保証を申し込み(売掛先・金額を指定)
2. ファクタリング会社が売掛先の信用調査を実施
3. 保証審査を通過すると保証契約を締結し、利用者は保証料を支払う
4. 売掛先が正常に支払えば、保証は利用されず終了(保証料は返金されない)
5. 売掛先が倒産した場合、ファクタリング会社が保証金(売掛金の一定割合)を支払い
買取型との比較表
| 項目 | 保証型 | 買取型 |
|---|---|---|
| 目的 | 売掛金の未回収リスクの保証 | 売掛金の早期資金化 |
| 資金化タイミング | 倒産時に保証金を受け取る | 即日〜数日で買取代金を受け取る |
| コスト | 保証料1%〜5%程度 | 手数料2%〜20%程度 |
| 売掛先の通知 | 不要(売掛先に知られない) | 2社間は不要、3社間は必要 |
| 利用シーン | 倒産リスクが心配な場合 | すぐに現金が必要な場合 |
| 売掛金の所有権 | 利用者が保持 | ファクタリング会社に移転 |
活用シーン4選
新規取引先との取引開始時
初めて取引する企業の信用力が不明な場合に、保証型ファクタリングを利用して倒産リスクに備えます。信用調査の代わりとしても活用でき、保証審査が通れば取引先の信用力にお墨付きを得られます。
大口取引先への依存度が高い場合
売上の多くを占める大口取引先が倒産すると経営に甚大な影響を及ぼします。保証型ファクタリングで大口取引先の売掛金を保証しておくことで、万が一の倒産時にも事業を継続できます。
取引先の財務状況が悪化している場合
取引先の支払い遅延が増えている、業界全体が不況に陥っているなどの状況で、倒産リスクに備えて保証をかけておきます。ただし、すでに経営危機が表面化している取引先は保証審査に通らない場合があります。
海外取引(国際ファクタリング)
海外の取引先は国内企業以上に信用調査が困難です。国際ファクタリングでは保証型のサービスが多く、輸出先の倒産リスクに備えることができます。
利用の流れ
保証の申し込み(売掛先・保証希望額を伝える)
ファクタリング会社が売掛先の信用調査を実施
保証条件の提示(保証限度額・保証料率)
保証契約の締結・保証料の支払い
通常通り取引を継続(保証は裏で機能)
売掛先倒産時→保証金の請求・受取
保証型ファクタリングの会計処理
保証型ファクタリングの保証料の会計処理について解説します。
保証料の仕訳
借方
支払保証料 50,000円
貸方
普通預金 50,000円
保証料は「支払保証料」として営業外費用に計上します。保証期間が決算期をまたぐ場合は、期間按分して前払費用として処理することもあります。
保証金受取時の仕訳(売掛先倒産時)
借方
普通預金 1,000,000円
貸方
売掛金 1,000,000円
売掛先が倒産し保証金が支払われた場合、売掛金の回収として処理します。保証限度額が売掛金の100%未満の場合、差額は貸倒損失として計上します。
保証型ファクタリングと取引信用保険の比較
| 項目 | 保証型ファクタリング | 取引信用保険 |
|---|---|---|
| 対象 | 特定の売掛先・売掛金を選択 | 取引先全体を包括的にカバー |
| コスト | 売掛金額の1%〜5% | 年間売上の0.1%〜0.5% |
| 保証範囲 | 倒産・法的整理 | 倒産・法的整理・支払い遅延 |
| 最低契約金額 | 少額から可能 | 年間保険料の最低額あり |
| 向いている企業 | 特定の取引先のリスクが心配 | 多数の取引先がある |
保証型ファクタリングの導入を検討すべきタイミング
大口取引先との取引が増えたとき
売上の30%以上を占める大口取引先がいる場合、その取引先の倒産は自社にとって致命的です。保証型ファクタリングで倒産リスクをヘッジしましょう。
新規取引先の信用力が不明なとき
初めて取引する企業の信用力が分からない場合、保証型ファクタリングの審査を信用調査の代わりに活用できます。保証審査が通れば、一定の信用力があると判断できます。
業界全体が不況に陥っているとき
取引先の業界全体が不況に陥っている場合、連鎖倒産のリスクが高まります。不況期こそ保証型ファクタリングの価値が高まります。
注意点
保証料は売掛金回収の有無にかかわらず返金されない
保証料は保険料と同じ性質であり、売掛金が正常に回収できた場合でも返金されません。コストとして予算に組み込んでおく必要があります。
保証限度額は売掛金の100%とは限らない
保証限度額は売掛金額の80%〜100%に設定されることが一般的です。100%保証でない場合、残りの部分は利用者の自己負担となります。契約前に保証率を確認してください。
すでに経営危機の取引先は保証審査に通らない
保証型ファクタリングは予防的に利用するものです。売掛先の倒産が目前に迫ってから申し込んでも、保証審査に通りません。取引先の経営が安定しているうちに検討しましょう。
よくある質問
保証型ファクタリングとは何ですか?▼
保証型ファクタリングの保証料はどのくらいですか?▼
保証型と取引信用保険の違いは何ですか?▼
保証型ファクタリングを利用できないケースはありますか?▼
保証型と買取型を併用することはできますか?▼
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