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国際ファクタリングとは?貿易・輸出入の売掛金を現金化する方法

海外取引の代金回収リスクと資金化の課題を解決する国際ファクタリングの仕組み・メリット・手数料を解説します。

国際ファクタリングとは

国際ファクタリングは、貿易取引における海外バイヤー(輸入者)の代金回収リスクの保証売掛金の早期資金化を提供するサービスです。

国内のファクタリングとは異なり、輸出者の国のファクタリング会社(輸出ファクター)と輸入者の国のファクタリング会社(輸入ファクター)の2社が連携して、国際取引の安全性を担保します。

国際ファクタリングの3つの機能

信用調査

輸入者の信用力を現地のファクタリング会社が調査

代金回収保証

輸入者が倒産しても保証限度額まで保証

早期資金化

売掛金の80%程度を前払いで受け取り可能

利用の流れ

1

輸出者が国内ファクタリング会社に申し込み

輸出者(日本企業)が日本のファクタリング会社(輸出ファクター)に国際ファクタリングを申し込みます。輸入者(海外企業)の情報、取引内容、売掛金額を提出します。

2

輸出ファクターが海外ファクターに信用調査を依頼

日本のファクタリング会社が、輸入者の所在国にある提携ファクタリング会社(輸入ファクター)に、輸入者の信用調査を依頼します。

3

信用調査の結果と保証限度額の提示

輸入ファクターが輸入者の信用力を調査し、保証可能な限度額を提示します。これにより輸出者は輸入者の支払い能力を把握できます。

4

商品の輸出・請求書の送付

輸出者は通常通り商品を輸出し、輸入者に請求書を送付します。同時に、請求書のコピーを輸出ファクターにも送付します。

5

輸出ファクターが代金を前払い(任意)

輸出者の希望に応じて、輸出ファクターが売掛金の一部(通常80%程度)を前払いします。これにより輸出者は入金を待たずに資金化できます。

6

輸入者が輸入ファクターに支払い

輸入者は支払い期日に輸入ファクターに代金を支払います。輸入ファクターから輸出ファクターを通じて輸出者に残額が支払われます。

信用状(L/C)との比較

項目国際ファクタリング信用状(L/C)
手続きの簡便さ比較的シンプル複雑(銀行間の手続き)
コスト手数料1%〜3%程度開設手数料+為替手数料等で2%〜5%
信用調査輸入ファクターが実施銀行が信用を補完
支払い保証輸入ファクターが保証発行銀行が保証
資金化スピード前払い対応あり書類到着後5〜10営業日
向いている取引継続的な貿易取引大口・新規の貿易取引

メリット・デメリット

海外バイヤーの信用リスクを軽減

輸入ファクターが輸入者の支払いを保証するため、海外取引の代金回収リスクが大幅に軽減されます。

L/Cより手続きがシンプル

L/Cのような銀行間の複雑な手続きが不要で、書類のディスクレ(不一致)による支払い拒否のリスクもありません。

利用可能な国・地域が限定される

輸入ファクターが存在しない国・地域では国際ファクタリングを利用できません。主要先進国やアジアの主要国はカバーされていますが、発展途上国では対応していない場合があります。

少額取引にはコスト割高

国際ファクタリングは一定の手数料がかかるため、少額の取引ではコスト割合が高くなります。継続的な取引がある場合に最も効果的です。

国際ファクタリングの活用事例

国際ファクタリングを実際に活用した事例を紹介します。

事例1:東南アジア向け食品輸出

業種:食品メーカー(中小法人)

課題

ベトナムの食品輸入業者との取引を拡大したいが、L/Cの開設に応じてもらえない。送金ベース(T/T後払い)での取引を求められているが、代金回収リスクが心配。

解決策

国際ファクタリングを利用。ベトナムの輸入ファクターが輸入者の信用調査を行い、保証限度額3,000万円を設定。これにより送金ベースでも安全に取引ができるようになった。

事例2:欧州向け電子部品輸出

業種:電子部品メーカー(中堅法人)

課題

ドイツの取引先との支払い条件がD/A 60日。出荷から入金まで3ヶ月以上かかり、その間の運転資金が不足。

解決策

国際ファクタリングの前払い機能を利用。出荷後に売掛金の80%を前払いで受け取り、残り20%は輸入者の支払い後に受領。運転資金の不足を解消し、受注を増やすことができた。

FCI(国際ファクタリング連盟)について

国際ファクタリングは、FCI(Factors Chain International)という国際的なファクタリング会社のネットワーク組織が基盤となっています。

  • 設立:1968年設立。本部はオランダ・アムステルダム
  • 加盟会社:世界90カ国以上、400社以上のファクタリング会社が加盟
  • 取引ルール:加盟会社間で統一的な取引ルール(GRIF:General Rules for International Factoring)を策定
  • 日本の加盟会社:みずほファクター、三菱UFJファクター、SMBCファイナンスサービスなどが加盟

FCI加盟会社間では、統一的なルールに基づいて国際ファクタリングが行われるため、安全性と信頼性が担保されています。国際ファクタリングを利用する際は、FCI加盟のファクタリング会社を選ぶことをおすすめします。

注意点

為替リスクは別途管理が必要

国際ファクタリングは代金回収リスクを保証しますが、為替変動リスクはカバーされません。為替予約やオプションなどの為替ヘッジ手段を別途検討してください。

保証限度額には上限がある

輸入ファクターが設定する保証限度額には上限があり、取引額のすべてが保証されるわけではありません。保証限度額を超える部分は自己リスクとなります。

国内ファクタリングとは仕組みが異なる

国際ファクタリングは国内のファクタリングとは仕組みや手数料体系が大きく異なります。国内で利用しているファクタリング会社が国際ファクタリングに対応しているとは限らないため、専門の会社に相談してください。

よくある質問

国際ファクタリングとは何ですか?
国際ファクタリングは、貿易取引(輸出入)における売掛金の回収保証と早期資金化を行うサービスです。輸出者の国のファクタリング会社(輸出ファクター)と輸入者の国のファクタリング会社(輸入ファクター)が連携し、海外取引の代金回収リスクを軽減します。国際的なファクタリング会社のネットワーク(FCI等)が基盤となっています。
国際ファクタリングの手数料はどのくらいですか?
国際ファクタリングの手数料は売掛金額の1%〜3%程度が一般的です。これに加えて、前払いを利用する場合は前払い分に対する金利(年率2%〜5%程度)がかかります。信用状(L/C)と比較すると、手続きの簡便さを考慮するとコスト面でも競争力があります。
信用状(L/C)と国際ファクタリングの違いは何ですか?
信用状(L/C)は銀行が支払いを保証する仕組みで、輸入者が銀行にL/Cの開設を依頼する必要があります。国際ファクタリングはファクタリング会社が保証する仕組みで、輸入者の手続き負担が少なく、継続的な取引に適しています。L/Cは大口取引や新規取引先向け、国際ファクタリングは継続取引向けに使い分けるのが一般的です。
どのような企業が国際ファクタリングを利用していますか?
海外に商品を輸出している中小企業が主な利用者です。特に、L/Cの取得が困難な取引先との貿易や、送金ベース(D/A・D/P)で取引している企業に適しています。食品、繊維、機械部品、電子部品などの輸出企業での利用が多いです。
国際ファクタリングを提供している日本の会社はどこですか?
日本では大手銀行系のファクタリング会社が国際ファクタリングを提供しています。みずほファクター、三菱UFJファクター、SMBCファイナンスサービスなどが代表的です。いずれもFCI(Factors Chain International)に加盟しており、世界各国のファクタリング会社と提携しています。

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