資金調達ガイド
中小企業の資金繰り改善方法7選
ファクタリング以外の選択肢も解説
ファクタリング・銀行融資・ビジネスローン・補助金など7つの資金調達方法を比較表で解説。状況別のおすすめも紹介します。
資金繰り改善方法7選
中小企業が利用できる資金調達・資金繰り改善の方法を7つ紹介します。それぞれの特徴、メリット・デメリット、向いている場面を詳しく解説します。
ファクタリング
売掛債権(請求書)をファクタリング会社に売却し、支払い期日前に現金化するサービスです。融資ではなく債権の売買であるため、負債にならず信用情報にも影響しません。最短即日で資金化できるスピードが最大の特徴です。
メリット
最短即日で資金化、負債にならない、審査が柔軟、担保不要
デメリット
手数料がかかる(2〜30%)、売掛金の範囲内でしか調達できない
資金化スピード
最短即日
コスト
手数料 2%〜30%
向いている場面
急ぎの資金需要、銀行融資の審査に通らない場合、負債を増やしたくない場合
銀行融資
銀行から資金を借り入れる最も一般的な資金調達方法です。金利が低く、大口の資金調達が可能ですが、審査に時間がかかり、担保や保証人を求められることがあります。日本政策金融公庫の融資制度も含まれます。
メリット
金利が低い(年1〜5%)、大口調達可能、長期返済、信用構築できる
デメリット
審査に時間がかかる(2週間〜2ヶ月)、赤字だと審査に不利、担保が必要な場合あり
資金化スピード
2週間〜2ヶ月
コスト
年利 1%〜5%程度
向いている場面
時間に余裕がある場合、大規模な設備投資、長期運転資金
ビジネスローン
ノンバンク(消費者金融系・信販系など)が提供する事業者向けのローンです。銀行融資よりも審査が速く柔軟ですが、金利は高めです。無担保・無保証人で利用できるものが多く、オンラインで申し込めるサービスも増えています。
メリット
審査が速い(最短即日)、無担保・無保証人、銀行融資より審査が柔軟
デメリット
金利が高い(年5〜18%)、借入限度額が比較的小さい、負債として計上される
資金化スピード
最短即日〜数日
コスト
年利 5%〜18%
向いている場面
銀行融資が間に合わない場合、少額〜中額の資金需要、つなぎ資金
補助金・助成金
国や地方自治体が提供する返済不要の資金援助です。ものづくり補助金、IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金、キャリアアップ助成金など、目的に応じて様々な制度があります。ただし、申請から受給まで時間がかかり、審査があります。
メリット
返済不要、金額が大きいものもある(数百万〜数千万円)
デメリット
申請手続きが煩雑、審査〜受給まで数ヶ月かかる、後払い(先に自己資金が必要)、採択率は100%ではない
資金化スピード
数ヶ月(申請〜受給)
コスト
無料(返済不要)
向いている場面
設備投資、新規事業、人材育成など特定の目的がある場合
クラウドファンディング
インターネットを通じて不特定多数の人から資金を集める方法です。購入型(リターン型)、融資型(ソーシャルレンディング)、株式型などがあります。資金調達と同時にプロモーション効果も期待できます。
メリット
返済不要(購入型)、プロモーション効果、事業の需要を検証できる
デメリット
目標金額に達しない場合あり、手数料がかかる、プロジェクト準備に時間と労力が必要
資金化スピード
1〜3ヶ月
コスト
プラットフォーム手数料 5%〜20%
向いている場面
新商品・新サービスの立ち上げ、プロモーションを兼ねた資金調達
手形割引
受け取った約束手形を銀行や手形割引業者に買い取ってもらい、満期日前に現金化する方法です。ファクタリングと似ていますが、対象が「手形」である点が異なります。手形取引がある業種(建設業・製造業など)で利用されています。
メリット
割引率が比較的低い(年3〜15%程度)、手形があれば利用しやすい
デメリット
手形取引が減少傾向、手形が不渡りの場合は返還請求あり(リコース取引)
資金化スピード
即日〜数日
コスト
割引率 年3%〜15%
向いている場面
手形での取引がある企業、建設業・製造業
リースバック
所有している不動産や設備機器をリース会社に売却し、そのまま賃借(リース)して使い続ける方法です。資産を売却して資金を調達しつつ、事業に必要な資産は引き続き使用できます。
メリット
まとまった資金を調達できる、資産を使い続けられる、固定資産税が不要になる
デメリット
リース料が発生する、長期的にはコストが高くなる可能性、資産を失う
資金化スピード
数週間〜1ヶ月
コスト
リース料(月額)
向いている場面
不動産や高額設備を保有している企業、バランスシートの改善が必要な場合
7つの方法を比較表で確認
7つの資金繰り改善方法を一覧表で比較します。自社の状況に合った方法を見つけてください。
| 比較項目 | ファクタリング | 銀行融資 | ビジネスローン | 補助金・助成金 | クラウドファンディング | 手形割引 | リースバック |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 資金化スピード | 最短即日 | 2週間〜2ヶ月 | 最短即日 | 数ヶ月 | 1〜3ヶ月 | 即日〜数日 | 数週間 |
| コスト | 手数料2〜30% | 年利1〜5% | 年利5〜18% | 無料 | 5〜20% | 年3〜15% | リース料 |
| 負債計上 | なし | あり | あり | なし | なし | なし | なし |
| 審査難易度 | 低 | 高 | 中 | 中〜高 | なし | 中 | 中 |
| 返済 | 不要 | 分割返済 | 分割返済 | 不要 | 不要 | 不要 | リース料 |
状況別おすすめ
どの資金調達方法が最適かは、企業の状況によって異なります。以下の状況別におすすめの方法を紹介します。
急ぎで現金が必要(今日〜数日以内)
おすすめ ファクタリング or ビジネスローン
ファクタリングは最短即日で売掛金を現金化できます。売掛金がない場合はビジネスローン(最短即日融資)が選択肢になります。
大規模な設備投資をしたい
おすすめ 銀行融資 + 補助金
大口の資金調達には金利の低い銀行融資が最適です。ものづくり補助金やIT導入補助金も活用すれば自己負担を軽減できます。
負債を増やしたくない
おすすめ ファクタリング or 補助金
ファクタリングは融資ではないため負債になりません。補助金は返済不要です。どちらもバランスシートに悪影響を与えません。
赤字決算で銀行融資が通らない
おすすめ ファクタリング
ファクタリングは売掛先の信用力が審査の中心です。赤字決算や税金滞納があっても、売掛先が大手企業なら審査に通る可能性が高いです。
新商品・新サービスの資金を集めたい
おすすめ クラウドファンディング + 補助金
クラウドファンディングで資金調達とプロモーションを同時に行えます。補助金も新規事業向けの制度が充実しています。
毎月の資金繰りを安定させたい
おすすめ 銀行融資(運転資金枠)+ ファクタリング
銀行の当座貸越枠で日常的な資金繰りを安定させつつ、突発的な需要にはファクタリングで対応するのが効率的です。
ファクタリングが最適なケース
7つの方法の中でも、以下のケースではファクタリングが最も適した資金調達方法です。
今日〜明日中に現金が必要
従業員の給与、取引先への支払い、税金の納付期限など、すぐに現金が必要な場合。ファクタリングなら最短即日(10分〜数時間)で資金化できます。
銀行融資の審査に落ちた
赤字決算、税金滞納、創業間もないなどの理由で銀行融資が通らなかった場合。ファクタリングは売掛先の信用力で審査されるため、利用者自身の信用力に不安があっても利用できます。
借入れを増やしたくない
これ以上負債を増やすと自己資本比率が悪化する場合や、今後の融資審査に影響を与えたくない場合。ファクタリングは負債にならないオフバランス取引です。
入金サイトが長い業種
建設業(60〜120日)、運送業(30〜60日)、IT業界(30〜60日)など、売掛金の入金までに時間がかかる業種。ファクタリングで入金サイトを大幅に短縮できます。
根本的な資金繰り改善策
ファクタリングや融資は一時的な資金繰り改善策です。長期的に安定した経営を行うためには、以下のような根本的な改善策も並行して実施しましょう。
入金サイトの短縮交渉
取引先に対して支払い条件の見直しを交渉しましょう。月末締め翌月末払い(60日)を月末締め翌月15日払い(45日)に短縮するだけでも、キャッシュフローは大きく改善します。新規取引先との契約時は、できるだけ短い支払いサイトを設定しましょう。
支払いサイトの延長
仕入先への支払いサイトを延長できないか交渉しましょう。入金サイトの短縮と支払いサイトの延長を同時に行うことで、資金繰りの余裕を生み出せます。ただし、下請法に抵触しないよう注意が必要です。
在庫管理の最適化
過剰在庫は資金の滞留を招きます。適正在庫の管理、不良在庫の処分、仕入れロットの見直しなどにより、在庫に拘束される資金を削減しましょう。在庫管理システムの導入も効果的です。
固定費の見直し
賃料、保険料、通信費、サブスクリプション費用など、毎月の固定費を見直しましょう。テレワークの活用によるオフィス縮小、保険の見直し、不要なサービスの解約など、削減できる固定費がないか確認してください。
資金繰り表の作成・管理
3ヶ月先、6ヶ月先までの資金繰り予測表を作成し、資金ショートのリスクを事前に把握しましょう。資金が不足する時期を早めに予測できれば、余裕を持って対策を打てます。会計ソフトのキャッシュフロー予測機能も活用しましょう。
黒字倒産を防ぐためのキャッシュフロー管理
J-Net21のデータによると、倒産企業の約47%が黒字倒産です。損益計算書上は利益が出ているにもかかわらず、手元の現金が不足して支払いができなくなるケースは決して珍しくありません。
- 1.原因は入金・出金サイクルのギャップ:売上は計上されていても、入金が2〜3ヶ月先になる一方、仕入れや人件費は毎月発生するため資金ショートが起きます
- 2.資金繰り表を毎月作成:3ヶ月先までの入出金を予測する資金繰り表を作成し、資金不足のリスクを事前に把握しましょう
- 3.「入金は早く、出金は遅く」が基本原則:入金サイクルを短縮し、支払い条件を見直すことでキャッシュフローを改善できます
- 4.ファクタリングは最も即効性の高い手段:入金を早める方法として、ファクタリングは最短即日で売掛金を現金化でき、最も即効性が高い資金繰り改善策です
よくある質問
最も速く資金を調達できる方法は何ですか?▼
返済不要の資金調達方法はありますか?▼
ファクタリングと銀行融資はどちらがおすすめですか?▼
個人事業主でも利用できる資金調達方法は?▼
資金繰りが悪化する原因は何ですか?▼
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